残念系お嬢様の日常


雅様にしてはただの暇つぶし。

けれど、私が予想外な動きをしたせいで私に思わぬ弱みを握られてしまった。そのことが彼女にとっては痛手だったようだ。


「ずいぶんとあっさり話してくれたけれど、私に話してしまってよかったの?」

「どうせ真莉亜様に首輪をつけられてしまったわけですし、私は情報提供者の名前も顔も知らないもの。これで薄っぺらい関係が切れるだけよ」

この様子だと、隠しているわけではなく本当に知らないみたいだ。

一番近くにいる英美李様ではおそらくないだろう。

予言という時点で、相手がどういう存在なのかは予想がつく。

それでも、雅様を使っていろいろとしているあたり、もしかして原作通りに進めたいということ?


「もう一つ聞かせて。雅様はなんの情報をもらっていたの?」

「いろいろよ。気に食わない人の情報とかね」

ま、まさか私の情報も!?

雅様が私を殺す可能性もないとは言い切れない。

こんな展開は原作ではありえないだろうけれど好かれていないことは確かだろうし。





< 427 / 653 >

この作品をシェア

pagetop