残念系お嬢様の日常
「本当疲れたわ。一木先生は自業自得とはいえ、退職に追い込んだり……あの雅様と正面切って話したり……もうくったくたよ」
「こっちも上手くいったよ。例の中等部の子、海老原の妹に接触して全て話してくれたよ」
「全て? あの子認めたの?」
「うん。ちょっと色々とね、お願いしたら教えてくれたよ」
そのちょっと色々とっていうのがなにをしたのか怖いんだけど。
まあでも、雨宮が甘い言葉をちょっと囁けば落ちる子も多いだろう。
それにほぼ関わることができない中等部の子が雨宮から声をかけられたらかなり嬉しいことだろうし。
……お願いの仕方に関して詳しくは聞かないでおこう。
「彼女たち中等部の子に命令していた人物は君を追い込んで花ノ姫から追放できれば、花ノ姫に推薦してあげるって言ってきたらしい」
「なるほどね」