残念系お嬢様の日常



雨宮にとって私は妹みたいな存在なのだろうか。

私にもお兄ちゃんがいてくれたらこんな感じだったのかしら。

ミルクティーブラウンの髪にいつも甘ったるい笑顔を浮かべている雨宮は今の自分をどう思っているのだろう。


「ねえ、浅海さんとはどう?」

「どうって? 普通に話す程度だよ」

「もしかして、俺と浅海奏の仲でも気になる?」

「……原作だと仲良くなるはずでしょう」


浅海さんに惹かれていくキャラクターだった雨宮は前世の記憶を持っている今でも同じように浅海さんに惹かれているのだろうか。


最終話まで読まなくたって、浅海さんが天花寺とくっつくことはわかっている。

振られてしまう自分の恋の運命を知っても、浅海さんへ恋をするのかしら。






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