残念系お嬢様の日常


「私はちょっと迷ってる。スミレをひとりにするくらいなら、すべて断ろうかな」

ちょっと待って、この子今〝すべて〟って言いましたよ!

いったい何人に立候補されたの。

私なんてまだゼロですけど。悲しいことに誰も立候補してくれないけど。


「スミレのことは気にしないで、瞳はパートナーを選んで」

「でも……」

ふたりは大事なことを忘れている。私にも聞いて。

私もパートナーいないから、スミレと行動すればいいと思うの。



「大丈夫よ、瞳。スミレは私が傍にいればいいじゃない」

「真莉亜もパートナーを選んで。スミレは自由気ままにしているから平気よ!」


選ぶ相手がいない!

お願いだから、私と一緒にいてちょうだいスミレ!




< 447 / 653 >

この作品をシェア

pagetop