残念系お嬢様の日常


私たちの横で不思議そうにしている浅海さんはどうやら雪花祭のことを知らないらしい。

「それって学校行事、ですか?」

「浅海くんは聞いたことない? 高等部では毎年十二月に雪花祭っていうイベントがあるんだ」

瞳が浅海さんに説明をすると美味しい料理というところだけ反応を示していた。

原作通りだと、その年の優秀な生徒に選ばれたのは天花寺と確か瞳だったかしら。浅海さんも候補だったはず。

でも、それを知った一部の教師がさすがにあの天花寺よりも特待生である浅海奏を選ぶのは問題だと抗議したって展開だったわね。



けれど、天花寺はティアラを最後には浅海さんに贈るのよね。


『これを受け取るべきなのは君だよ』って甘い笑顔で渡すシーンは、そりゃもう胸キュンだったわ!

ふたりっきりで庭園を散歩しながら月夜を眺めているのも素敵だった。


とはいえ、この世界ではどうなるのかはわからないわね。







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