残念系お嬢様の日常
わかっていたけれど、こうして対峙すると好かれていないことを実感してしまう。
伯母様の隣にいる久世はらしくもなく、少し不安げだった。
さすがに彼も伯母様の扱いには困っているみたいだ。
そして、彼のすぐ後ろにはおろおろとした様子の希乃愛が立っている。
確か彼女のことも伯母様は気に入っている様子だったわね。
「これはどういうことなの」
早速浅海さんと私が図書室で一緒にいる画像を見せられる。
苛立っているのか、伯母様の真っ赤な唇が少し歪んだ。
「私のお友達です」
「……貴女、自分の立場を理解しているのかしら。こんな庶民の男と二人きりでいるだなんて、雲類鷲の人間として恥ずかしいことなのよ」