残念系お嬢様の日常
原作の雨宮譲はどんな人だっただろうか。
いつもにこにことしていて、本心を見せない。
だけど、天花寺と桐生のことを大事に思っていて、傷つける人を許さなかった。
ああ……それと家の問題だ。
優秀な兄たちと比べられ、可愛がられている弟にいつも欲しいものを奪われていた。
だから、感情を表に出さずに〝我慢〟を覚えたのだ。
そして、出来が悪くて『欠陥品』と罵られていた描写があった。
そこは真莉亜と少し似ているかもしれない。
「それにね、拓人に水谷川さんたちを止めておくように頼んだのは譲なんだ」
スミレや浅海さんたちがでていけば、伯母様はすぐには引かなかっただろう。
間に入ってきたのが雨宮と天花寺だったから、あんなにもあっさりと伯母様が引いたのだ。