残念系お嬢様の日常
今日の午後からなら平気だとメッセージを返して、ぬくぬくの布団の中を惜しむ。
掛け布団を頭から被って、ひやりと冷たい床につま先をつける。
なんて非情な冷たさ!
ベッドごと移動したいくらいだ!
床を這いつくばりながら、のそのそと蓑虫のようにドアの方まで移動していくけれど、なかなかたどり着けない。
……くそう。
ドアをノックする音が聞こえて、咄嗟に「はい!?」と返事をしてしまうと、蒼の声が聞こえてきた。
「入るよ」
「うえい!?」
私の咄嗟の返答が入っていいという意味だと勘違いしたのか、ドアが開いてしまった。