残念系お嬢様の日常
なにがそろそろなんだと疑問に思っていると、カウンセリングルームのドアが開かれた。
授業はとっくに始まっているはずだと思うけど、どうやって抜け出してきたんだろうか。
けど、彼らに文句を言うような教師はいないだろうな。
「お前らもいたのかよ」
「拓人、今日は喧嘩しないでね」
「はいはい、いいからみんな入ってー」
桐生拓人、天花寺悠、雨宮譲だ。
夏休みのときも彼らがいたので、きっとこのメンバーは日頃から交流があるのだろう。
それにしても目立つメンバーだな。
花ノ姫に学院内でも人気の高い天花寺たち。
この中にいつも姉さんや浅海もいるのか。
「で、どうだった?」
桐生景人の問いかけに雨宮はにやりと口角をつりあげる。
「いろいろとわかったよー。景くんが言っていた通り、これが元凶だった」