残念系お嬢様の日常
「ああ、真栄城と浅海らしい」
「え!」
まさかの原作とは異なる人物。
まあ、男女一人ずつという決まりはないし、浅海さんが表彰されても問題はない。
原作では特待生だからというくだらない理由で阻止していた人がいたけれど、それがなかったのかしら。
けど、おめでたいことには変わりない。
浅海さんと瞳が表彰されるのはすごいことだわ。
「ここにいたのね!」
勢いよく開いたカウンセリングルームのドア。
入ってきたのはスミレ率いるお馴染みの面々だった。
その中には、もちろん雨宮もいて速くなる鼓動を誤魔化すように、視線を逸らした。
今までどうやって普通に話していたのか思いだせない。
「ここで集まるのもいいね。景くんもいるし」
天花寺がほんわか笑顔で景人の隣に座る。
景人は天花寺に弱いのか悪態つく様子はなく小さく笑った。
流音様は景人を取られるのが嫌なのか、パペットが天花寺の頭にかじりついている。