涙の唄。
序章

始まり







序章〜始まり














「ふあぁーぁ……。」

大きな欠伸をひとつ、またひとつとこぼす。

朝日が眩しい。

「おはようございます。陽斗くん。
今日からまた入院生活ですね。」

「おはようございます。先生。」

「体調は?」

「んー……。軽い怠さがありますけど、特に異常はありません。」

俺の名前は西尾 陽斗。
小さい頃から病弱で病院で入退院を繰り返している。

今日からはまた入院だ。

入院って嫌なんだよなぁ。
やることないし。


「……そんなに嫌ですか?」

「別に、慣れてます。」

「そうですか。じゃあ、さっさと着替えてください」

冷たいなぁ

少し不貞腐れるとキッと睨まれる。
先生が怖い。
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