うつくしと思うのはキミだけ




「ふぅん。声、出ないんだ。ドンマイ」


彼はせせら笑った。


何?この人。かんじ悪い。


人の不幸を笑うなんて。


「君がどんな事情か知んないけどさ、早く出てってよ。目障りなんだよね。君みたいな健常者」


じゃあ君は健常者じゃないの?


「君の言いたいことはわかるよ?俺が健常者じゃないかって?当たり前じゃん」


当たり前、なの?


「あーあーうざったいよ、早くここから消えてくんない?なんでこんなヤツが俺の次の相部屋相手なんだよ。ほんとにさ、消えなよ。一緒にいて不愉快だから」


〈消えなよ〉


〈消えなよ〉


〈消えなよ〉



嫌だ!嫌だ嫌だ嫌だ!


やめて!やめてよ、消えてなんて言わないで!


「ぁぅっ、はっ、はっ、はっ」


陽姫、やだ!嘘だと言って!


「おい、どうしたんだよ、お前」


「はぁぅっ、はっ、ぅっ、はっ、」


「なぁ、おいってば!」


だめ、もう、無理、、、


私は意識をとばした。
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