譲葉君とは住む世界がちがってるはず
こんな事をおもっている内にあの人がそろそろ譲葉君に
声をかけるだろう。
「おーい。起きろーゆず。もうすぐでHRだぞー。」
「ん…あと少しだけ…。」
「ダメだって。早く起きろ。」
このお世話役っぽい人が水城 嶺二(ミズシロ レイジ)君だ。
常に譲葉君といる。
この子はかっこいい、ではなく可愛い、だ。
この人も可愛い、と人気だ。
席は斜め前だ。……近いな。
キーンコーンカーンコーン
あ、チャイムが鳴った。譲葉君…起きてるかなぁ。
良かった起きてる。って私は何目線なんだよ。
「____のようです。______には気をつけるようにね。」
あぁ、先生の話が長い。校長先生の話の長さまではないだろう。
それから時間が経ち。
「起立。礼。」
「ありがとうございました。」
やっと終わったーー。
早速、のあ の所にいこって言うか前にいるんだけどね。
「のあー。今日も話長かったよねー?聞くのだけで疲れたよー」
「あの長さは普通じゃない?」
「えー。長い気がするけど?」
「長くない。」
「そう?…ならそうなのかもね。」
私たちは他愛もない会話をし、毎日を過ごしている。
この毎日がやっぱり楽しい。
こんな毎日続くといいなー。
その時の自分はまだ知らなかった。
これから起きていくことを。