譲葉君とは住む世界がちがってるはず
__放課後


「のーあー。一緒に帰ろ!」



「良いよ。あ、でも帰り寄ってくとこ、ある。」



なんか珍しいな。どこ行くんだろ。



「どこ行くのー?」



「雑貨屋とか」



「へー」



雑貨屋…文房具とか買うのかなぁ…。



「まあいいや、行こ!」



「うん」



「あ!そうだ。クレープ屋のクーポン券。クラスの子に貰ったんだー。2つ。半額だって!後で行こ!」



「クレープね。良いよ。…クレープとか久しぶりだな。」



「そうなんだー、って…あれ。なんか落ちてる。」



あれ…シャーペン?…んー。どっかで見たことが。



「シャーペン?…こんなところに?」



「あ!!…これ水城君のじゃん!授業中、使ってなかった?」



「隣の席の私でも分からないよ。観察とかしてないし。」



「まぁいいや!行こ!水城君、下駄箱に居るかも」



「え、ちょっと待ってよ、…って行っちゃった」



水城君いるかな?……ん?水城君って常に譲葉くんと一緒にいる気が…っているじゃん!二人とも!呼び止めないと!



「ちょっと待って!水城君!」



「ん?あぁ、小鳥遊さんか。どうしたの?後嶺二で良いよ。」



「あ、えっと…れ、嶺二君。…これ、…落ちてたよ」



急に名前呼びは緊張するなぁ、って譲葉君なんも喋ってないじゃん!声聞けると思ったのに!



「あ、それ僕の。…ありがとね、小鳥遊さん。」



「いえ。あ、あと鈴、で良いよ。」



「うん。鈴ちゃん」



「早く帰るよれーじ。」



「ちょ、待ってよゆず、 」



何言ってんの!私!すんなり名前で呼んでとか!バカ!?でも譲葉君話してたぁー!



「って、あ…のあ置いてっちゃった」



「鈴早い。もう少し遅く走ってよ。」



「遅くって言われてもなー」



私そんな風に走れないよー、てか今のでも遅い方だと思うけど…。



「ま、早く行くよ!」



「だから早いって」



こうして私たちは放課後、楽しんだ



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