春雷
「母親にならなきゃいけないと、柴田先生が頑張るのは娘さんも望んでいないと思いますよ?
」
「そうですね‥。そんな気がしてきました。それに、もう頑張れないです。私は母親とは違うジャンルかもしれませんが、それでも娘が大好きです」
「そうそう、大好きって気持ちが大事ですよ」
長野先生はベッドから手を伸ばして、私の肩を叩いた。
「そんな柴田先生が好きって言ってる人もいますしね」
「え?」
「いえいえ。独り言です。
私も柴田先生が好きですよ。どんなことがあっても、どんな道を選んでも、私は応援しますよ‥」