常盤の娘
「いま、戻ります」
東条が部屋に向かって、片手をあげた。
「あらあ、いいのよ。もう少しゆっくりしてなさいよお。お話も弾んでいるようだし」
「いやあ、お腹もすいてきたので戻りますよ」
純花の母の軽口を、東条は軽く受け流した。
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