常盤の娘
東条に引かれながら、部屋へ戻る途中。東条は思い出したかのように声をあげた。
「そういや、俺んとこにはもう一つ縁談が来てるんだ」
純花は東条をキッと睨みつけた。
「そんなことを縁談の相手方に言うなんて失礼じゃない?しらけるわ」
「おあいこだろう」
東条が嗤った。
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