42歳 主婦 旦那様に片思い中【佳作受賞】
純平の思い
馴れ初め
・:*:・:・:・:*:・
馴れ初め
・:*:・:・:・:*:・
俺は、17年前27歳の時、大好きだった咲笑(さえ)と結婚した。
会社でずっと向かいの席に座ってた咲笑。
いつも明るく屈託無く笑う咲笑が眩しかった。
俺は顔もカッコいいわけじゃなく、背も172㎝と至って普通。
何より、人見知りであがり症。
真面目だけが取り柄の全然モテない男だった。
だから、明るくてかわいい咲笑が、毎日目の前の席で楽しそうに笑いながら仕事をしてるのをこっそり眺める事しか出来なかった。
それでも、毎日、好きな女を眺めて仕事ができるんだから、幸せだと思ってた。
だけどある日、咲笑が1度も笑わなかったんだ。
今にも泣き出しそうな顔で、必死に仕事をしている。
俺は思わず、声を掛けた。
「原田さん、大丈夫ですか?」
原田さんというのは、咲笑の旧姓。
自分から声を掛けるのは初めてだった。
「何がですか?」
いつもは明るい咲笑の不機嫌な声が返ってきた。
馴れ初め
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俺は、17年前27歳の時、大好きだった咲笑(さえ)と結婚した。
会社でずっと向かいの席に座ってた咲笑。
いつも明るく屈託無く笑う咲笑が眩しかった。
俺は顔もカッコいいわけじゃなく、背も172㎝と至って普通。
何より、人見知りであがり症。
真面目だけが取り柄の全然モテない男だった。
だから、明るくてかわいい咲笑が、毎日目の前の席で楽しそうに笑いながら仕事をしてるのをこっそり眺める事しか出来なかった。
それでも、毎日、好きな女を眺めて仕事ができるんだから、幸せだと思ってた。
だけどある日、咲笑が1度も笑わなかったんだ。
今にも泣き出しそうな顔で、必死に仕事をしている。
俺は思わず、声を掛けた。
「原田さん、大丈夫ですか?」
原田さんというのは、咲笑の旧姓。
自分から声を掛けるのは初めてだった。
「何がですか?」
いつもは明るい咲笑の不機嫌な声が返ってきた。