42歳 主婦 旦那様に片思い中【佳作受賞】
だから俺は、

『土曜、休日出勤なんですが、夜だけでも
会えませんか?』

と返信した。

ドキドキ ドキドキ

それから土曜の夜まで、俺の心臓は壊れそうなほど、過酷な労働を強いられていた。


土曜の夜、俺は正直、何をどう話したのか、よく覚えていない。

緊張しすぎて、支離滅裂な事を口走ったかもしれない。

だけど、咲笑はそれをちゃんと聞いてくれて、最後に、

「ありがとう。お願いします。」

と微笑んでくれた。


それから、俺は咲笑と恋人同士になり、夢のような毎日を過ごした。

俺は咲笑が可愛くて大好きで仕方なかった。

できるなら、ずっと毎日一緒にいたかった。


そんなある日、咲笑は会社で上司から理不尽な叱責を受けた。
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