42歳 主婦 旦那様に片思い中【佳作受賞】
返信はない。

仕事中だもんね。

仕方ない。

帰って来たら、何か言ってくれるかな?

ドキドキ ドキドキ。



夜10時。

「ただいま。」

純ちゃんが帰宅した。

あれ? それだけ?

何もない。

私の決死の愛の告白なのに、スルー?



そうか。

押し間違えたって言い訳ができるんだから、純ちゃんも間違えたって思ってるのかもしれない。

でも、改めて、『あれは本気だよ』とは口が裂けても言えない。

言えるくらいなら、正面切って、『大好き』って言ってる。
< 51 / 92 >

この作品をシェア

pagetop