42歳 主婦 旦那様に片思い中【佳作受賞】
私は、慌てて声を上げないよう唇を噛む。

「咲笑、我慢しないで。」

純ちゃんはそう言うと、遠慮なく攻め始める。

後者だった。

我慢しきれない私の声が浴室内で反響する。

泡を流して、湯船に浸かっても、純ちゃんの手は止まらない。

「純ちゃん?」

私が呼ぶと、

「咲笑、愛してる。」

純ちゃんが耳元で囁いた。

胸が詰まった。

私がずっと欲しかった言葉だ。

涙が溢れる。

「純ちゃん、私も愛してる。」

私たちは、お風呂から寝室に移動し、15年分の愛を確かめ合った。

純ちゃん、私、純ちゃんのお嫁さんになれて幸せだよ。

純ちゃん、ありがとう。

これからもよろしくね。
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