極上恋慕~エリート専務はケダモノでした
あの夜の、答え合わせ
「――ということで、清家さんにとって、とてもいい話だと思うのですが、どうでしょう?」
「ありがたくお受けいたします」
「よろしくお願いします。引継ぎ等は、辞令が出てからにしましょう」
「かしこまりました」
上司と人事部の担当者が残る小会議室を後にする。
(親会社で働けるのは嬉しいけど、私で務まるのか不安だなぁ)
ブルーメゾンの広報にグループ内異動の内々示が出た。
話を受けはしたものの、転職すら考えたことはなかったので驚きを隠せずにいる。
この会社は離職率も低く、社員の満足度も高い上、グループの代表である社長の人望も厚い。
だからこそ、万佑もずっとこのブルーメゾン・アドに勤めるつもりでいただけに、異動は青天の霹靂だった。