極上恋慕~エリート専務はケダモノでした
ウトウトするだけのつもりだったのに、次に目覚めたらベッドの上。
それも、告白をした後だ。もっと色気のある時間を過ごすつもりでいたし、彼もその予定でいたはず。
目の前に湯上がりの環がいる寝起きは眼福だけど、今はそれに見惚れるだけの余裕すらない。
初めて来たのに、堂々とベッドを占領して眠るなんて、どんな女だと思われただろう。
失態に後悔してもどうにかなるはずもなく、万佑は身体を起こして頭を下げた。
「あの、タクシーからここまではどうやって?」
「俺が抱きかかえてきたよ」
「っ!? ……ご迷惑かけてすみません!」
「あはは、そんなに謝らなくても。ひとまず水でも飲む? 喉乾いたでしょ」
「……はい」
先にベッドを出た彼の後を追って、万佑も寝室を出た。