極上恋慕~エリート専務はケダモノでした

「永縞さん、お仕事があるんですか?」
「俺は仕事が趣味みたいなところもあるから、俺のことは気にしなくていいんだよ。万佑ちゃんが過ごしやすいようにしてくれたら、それがベスト。どう? 頭が痛いとか、そういうことはない?」
「大丈夫です。むしろ寝かせてもらってすっきりしたというか……。すみませんでした」
「謝らないでいいよ。眠い時は寝るべきだし、俺の部屋に来てくれてることに変わりはないし」

 同じようにジャスミンティーを飲んで、優しい微笑みを向けてくる環に、心が救われた気がした。
 つまらない気持ちになって拗ねることもなく、いつでも自分のことを一番に考えてくれたのが、とても嬉しかったのだ。


「大丈夫だよ。万佑ちゃんは眠りたくなかったのかもしれないけど、まだ今夜は時間があるでしょ?」
「でも……っ!?」

 ごめんなさい、と言おうとしたら、環の唇が頬に触れた。

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