同期以上、彼氏未満
私が着くと、昴はもう待っていた。


Tシャツに短パンにサンダルって、部屋着か。


背が高くて、黙ってればイケメンなのにな。


「昴、お待たせ」


「おうメグ、久しぶりやな。


なんや、彼氏ができると、服の好みも変わるんか」


「そんなことないし!」


ただの、お気に入りのワンピースだし。


「似合ってるで」


昴が、私の頭をなでた。


「もう、子どもじゃないんだから」


「恵、昴!」


呼ばれて振り向くと、詩織が手を振りながら改札口から走ってきた。


「詩織、久しぶり!」


「元気そうやな、詩織」


「やっぱ、この3人の空気感、落ち着くー」


「だよね、なんか安心するよね」


「どっかで食いながら話そうや、どこがええ?」


「昼間っから飲めるとこがいい!」


「私も、恵に賛成!」


「おまえら、しょーもない大人やな」


昴は文句を言いつつ、お店まで連れて行ってくれた。


< 11 / 111 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop