自殺部屋
?『ふふ、よーこそ、僕のテリトリーへ』

は?

彼は

何を言っているんだろうか

それよりも

私「ここはどこ?なんでここにいるの??
私は死ねたの???」

私が一気に聞くと彼は心底つまらなそうにあくびをし、その場に座るとどこからか取り出した本を読みはじめた。

?『安心してください。おじょーさんはちゃーんと死ねましたよぉ??そりゃもうグチャグチャで、目も当てられませんでしたねぇ』

本に目を通しながら話し続ける彼。

?『ここは天国と地獄の狭間です。
自殺した人間が簡単に天国や地獄に行けると思いましたぁ?』

た、確かに…

話にも聞いたことがある。

自殺した人は天国でも地獄でも無い『無』で、一生彷徨い続けるのだと。

それでも、現実にいるよりかはマシだと思った。

でも

私「どうして私ばかりこんなリスクを負わなきゃいけないの?
私を自殺に追い込んだクラスのやつは?
どうしてのうのうと生きてるの??」

彼は本をパタリと閉じ私へと向き合った。

彼の瞳は確かに私を捉えているはずなのに何も見ていないかのような漆黒な瞳に私は吸い込まれそうになった。
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