シネコン
2LDKの中古マンショ


ンに住んで数年が経って


いた、冷蔵庫と洗濯機、


電子レンジにテレビ、ビ


デオ、ソファーベット、


本棚と一通りの家財道具


を揃えたのは前の女だっ


た。


いつも通り、11時過ぎ


にねぐらのドアを開け、


カーテンを閉めエアコン


とテレビのリモコンを探


しスィツチを入れる。


それから、衣類を脱ぎ散


らかしシャワーを浴びる。


頭から暖かい放水を浴び


ると冷えきっていた体が


その温もりに馴染みはじ


めた頃に、水滴の音の向


こうから微かにいつも通


りではない電話のコール


音が聞こえた。


舌打ちをして濡れ鼠のま


ま受話器を取る。


「相木ですが、」


「夜分すいません、大岩


と申します。」


満点からの電話だった。
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