男性恐怖症


「あ、龍二ッ!」



真理が手をふる先には…



あの変態野郎がいた……



変態野郎は私に
気付いたみたいで
不吉な笑みを浮かべている…



「龍二!また同じクラスね
健司も一緒よ。あ、この子
あたしの友達の麻子」



あ……真理ったらまた勝手に
人のこと紹介してる……



「へぇ~麻子さんか~
俺は龍二、ヨロシクね。」



変態野郎が悪魔の笑みで
私に微笑む―――



「よ…ヨロシク…」



私はふざけんなって目で
睨んでやった…



「龍二!麻子にだけは
変なことしないでよね!」



ま…真理…もう手遅れです…

この変態野郎にキスされちゃい
ましたよ―――――



「わかってるよ(にこ」



――――――うざ!
この二重人格が!



「あ、麻子ちゃん、
アド教えて?」



――――ぇ?健司君に…?

てか男の人に…?



でも真理がいるのに断れない…



「ぅ…ん……」



「じゃあ赤外線で送るね」



―――――ピッ



【沖田 健司】



私のアドレス帳初の男…………



今すぐに消してしまいたいけど

友達の友達にそんなこと
できない―――



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