男性恐怖症


………男の手を触るのはイヤ…
でも……友達……だし………


――――あ!


私は健司君を
女として見てみてみた……




―――プッ、可愛い(笑



「ありがとう(にこ」



私は素直に健司君の手をかりて
ベッドから起き上がった



「さ、行こう」


「ぅん。ありがとう」



「麻子、私ちょっと龍二探して
くるから先に健司と下駄箱
行ってて~」



「あ、ぅん、わかった~」



そういって私と健司君…
…いや、健司ちゃんは
二人で下駄箱へ向かった



「そういえばさ、麻子ちゃん…
龍二と二人でネタ合わせ?
してたけど龍二に
何もされなかった?」



……されました……

イヤと言うほど…………


でも……言っちゃだめよね……



「別に何もされなかったよ~」



「そっか~よかった(にこ」



「健司ちゃん、可愛い(笑」



――――――あ……


本人目の前にして健司ちゃん
とか呼んじゃった……


「……?健司ちゃん…って?」



「え…あの……その……」


わーッ
どうしよう………


健司ちゃんのこと女の子として
見てるなんて言えない……



「…………別に、麻子ちゃんが
呼びやすいならそれでいいよ」



健司ちゃんは何かを悟ったかの
ように私に微笑み
そう言ってくれた………



「……ありがとう」



私もつられて笑顔になった…



「………麻子……ちゃん……」


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