男性恐怖症


「 …… 」



え…?無視………?



――すごい綺麗な瞳で
私のこと見てる………



「 …… 」



なんかこの沈黙やだ……



男性恐怖症の私には
この状況がたえられない…



早く聞いてこの人から
離れたい………



「あの…体いく……んッ」



―――唇に生暖かいものが…




………てか…キス…?



「ん……ゃ…ッ」



見知らぬ男にキス…されてる…



キモチ悪い…………



「ッ…ん…やめてっ!!」


吐き気がする程イヤで
私はそいつを思いっきり
突き飛ばした――



「痛って……何すんだよ」

「それはこっちのセリフよ!」


気持悪くて気持悪くて…
涙がでてきた――



「何泣いてんだよ
キスしただけじゃんかよ
お前感じてたくせに」


感じてた…?

こいつ…何言って…


バシッッ

「ふ…ざけんなッ」


気付いたらそいつの頬
ひっぱたいてた――――


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