ただひとつの恋。




「怒ったところはあんまり見たことなかったんだけどね。
 まさか今になって怒らせちゃうとは。」


それでも、あははと笑うあなたの記憶に、少しでも私がいるのがやっぱり嬉しいんだ。



「それじゃあそろそろ行こうか。」


「いいの?」


「・・・うん。お前に内緒でまた来るから。」

「ちょっと!・・・まあ、いいけどね。どうせこの方には敵いませんよーだ。」

「ふふっ。そう簡単にこの子は追い越せないよ。」

「はいはい。じゃあ、またゆっくり来てください。帰るよー。」

「なあ。今日はお前が作ったハンバーグが食べたい。」

「はいはい。わかりましたよ。楽しみにしててね。」



きっとね。


あなたと彼女の子供はきっとかわいいと思うよ。




その時は、また報告に来てね。




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