ばいばい、またね。
突き放すような、でもどこか寂しそうな目でそう言った玲音くんに聞いた。



「どうして…?なんで急に…。約束だって、まだ覚えてるでしょ?」



あの日夜空の下で交わした約束。




『ずっと、一緒だよ。』



玲音くんもずっと私と同じ気持ちだって思ってた。


「約束…?そんなの覚えてねぇよ。」


でも、違ったんだ。


『ずっと。』なんて存在するはずなくて。


あの日の約束はまだまだ子供だった私たちには
「ただの約束」に過ぎなかったのかな。


あまりの突然の出来事にそれ以上何も言えなくて小さくなっていく玲音くんの背中をただ呆然と見つめるだけしかできなかった。
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