青の瞳に映るのはーー
我慢なんか、しきれない。
絶対に、キスなんかさせたくなかった。

最初に、驚いた顔をした雷の表情に直面した。

俺は、無意識に美心の体を抱き締めていたらしい。

美心も、ビックリしてるし。

俺が1番ビックリしてるよ。
ーーーカシャ

運悪く、聞こえたシャッター音。


「「「あ………」」」


「………おい、青なにしてんだよ!!」


息を切らした真也の声。

驚いた顔の二人がいた。


「青………
今、いいとこなんだけど…見てた?」

雷の不機嫌な声。

「あー、見てたからついな。
飛び出したわりい」

正直、悪いとは思ってない。

それに気づいたように眉を寄せた雷。

「見てたって、あの………っ」

少し赤くなった美心。
見つめる瞳が可愛くて、仕方ない。

「美心………
キスされなくて、良かったな」



甘く甘く囁く様に言った俺。


真っ赤になる美心が、いた。

その表情に、俺は、絶対に雷に負けないと感じた。



「青、美心は俺のだからなーー
邪魔なんだよ‼」

分かってるよ、邪魔だって分かってる。
気づいてるーー。

だけど、好きなんだよ。

好きは止まらない。

「雷くんだめっ、そんなこと、言っちゃダメっ」


泣きそうな美心。

俺が酷いこと、言われてるのを
黙ってることが出来ないその姿に

やっぱり…好きだ…、と感じた。

「青くん、ごめんっ。
雷くん行こう‼」

美心が、雷の手を掴み引きずる様に出ていった。

撮った筈のプリクラを、拾うことなくーー。


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