青の瞳に映るのはーー
もう1つの雷龍……

もう一人のお姫様。

ーーーーーー

俺は、さっきの話を真也に話した。
雷が、もう関係ないと言ったこと。
関係ないわけないのに、可笑しい。
「雷も、素直じゃないな」

黙って聞いていた真也は、溜め息を溢した。
雷もって他に素直じゃない奴がいるんか?

「雷も、美心も、青もみんな素直じゃない。
これからどうなるんかな」

そして、また一つ溜め息を吐き出した。

トゥルトゥル………トゥルトゥル。

今日は、やたら電話が多いな。
見ると仲間の一人だった。

「"どうした?「"美心さんは無事ですか?"」

美心………?

「"部屋にいるけど、なんか合ったのか?"」


そこで、初めて異様なことに気付いたんだ。

「"雷龍の姫を捕らえたって。
連絡が……だけど、名前が…違うんです。
その姫の名前は…………舞原 華恋"」


舞原 華恋??

聞いたことのない名前だ。

「"ちょっと、調べてみるわ"」


まさか、同じ関東地区にもう1つ"雷龍"と言う名の族がいるなんて、思わなかった。


この時の俺には、予想外だった。


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