青の瞳に映るのはーー

姫の力ーー

なんでこうなる?
ちょっと目を離した隙に捕まるとか、本当どうなの?

地下牢みたいな場所に、一人の女の子がいた。
もしかして、あれがーーー舞原華恋?

「離してよ‼」

美心の声に、視線を漂わせたら……一人の不良に腕を引かれた美心がいた。

「あなたを助けに来たの!!
私が捕まるから、この子を逃がして‼」

自分だって怖いくせに、強気なことばかり…。

本当は、寂しくて怖くて仕方ないくせに。

ん?
気のせいか?今微かに舞原が、笑った気がする。
そして、俺は、この後彼女の凄さを知ることになる。

「お前、ここ入ってろよ」

美心を引きずる様に、歩く不良が舞原に近づく。

ニヤリ、と君が、笑った。

は??

カシャン。

不良が、落としたのはーー、鍵だった。

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