青の瞳に映るのはーー

劇の練習開始

あれから、君と俺は恋人同士になった。

学校でも、美心が雷と別れた話は瞬く間に広がり、一種の波紋状態だ。

前より美心が、告白されることが増えた。
「美心さん、好きです‼
橋爪と付き合ってないなら、是非俺と‼」

教室で、みんなが居るのに美心に迫る奴を一睨み。 

「あのさ、雷はもう関係ないけど……美心は俺と付き合ってんの。
むやみに告白すんの止めろ」

しーん。

俺の言葉に静まり返るクラスメイト。

「美心、劇の配役決まったよ‼今、台本配るよ」

この静まった時に、そのセリフが言えるのは藤だけだ。

ある意味、スゲー。 
渡された台本。
配役。


「「は!?なんだこれ!?」」

あ?今の声、どこかで……
つか、なんだよこれ。
雷の役。

すごく嫌だ。
美心に迫る役?

この状況で?

今、そんな役来ても無理じゃない?

あいつが真面目に演じるわけない。

< 138 / 242 >

この作品をシェア

pagetop