青の瞳に映るのはーー
一時期、美心から離れた雷を憎んだ。

俺なら絶対、離れない。
果たしてそうなのか。
美心を傷つけるのは、嫌で自分から離れる気がする。

そして、雷に託すんだ。


「後、華恋ちゃんも見ていた方がいいわね。
あんたらの文化祭ってたしか他校の生徒OKの文化祭だった気がするし。
よかったね、ついでに文化祭楽しんでこい‼」

えっーーーつまり、行けと。

つか、くるの?

「やったー‼お祭りだぁ!!」

いや、文化祭だから。
光輝の盛り上がりに、突っ込む余地はない。
だけど、不意に忘れてたことに思い出した。


「やっぱり来るな‼」

忘れてた劇のこと。

奴等のあの劇を披露する?
マジ無理。

「なんで?」

黙っていた青髪の男が、喋る。
揺らす髪は、僅かに黒と混ざる。

「いや、なんつーか」

ずっと黙っていた奴が急に喋ると、圧倒されるし。

「そかー、青は大変だよな。
美心ちゃんと劇だもんな」


廉は、ニタリ、と笑った。
コイツ、チャラ男に似てること根に持ってるな。


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