青の瞳に映るのはーー
キャーキャー言う歓声を聞き流して、カップリングは始まったんだ。

今のとこ、何もない。
仲間が襲撃された話すら、ない。
だからきっと、何かあるなら文化祭でだ。

清水菜子が、姿を消したなんて話すらない。
思い違いか………。

「エントリーナンバー1番、橋爪雷くん&清水菜子さんペア‼」


清水菜子は、笑顔で微笑むが雷は無表情だ。

温度差を感じる二人は、何故ここにいると言いたい。

清水菜子の、告白タイムは、一人。

あんな奴にも好いてくれる奴がいるのが、不思議。



「はい、告白タイムです。どうぞ」




青年は、真っ直ぐ、清水を見つめた。

「菜子、戻ってこいよ。
悪かったよ。
こんなことで、終わりたくないんだよ。
俺と、また付き合ってください‼」


なんだ、この会話。

なんか、まるで……………つい、こないだまで付き合ってました……みたいな会話だ。

白のタキシードで、清水に手を差し出す名前も知らない奴。


少しばかり戸惑う清水がいた。


だけど、、


「無理、もう戻れないっ。
戻れないのよ………」











「はい、残念。
では、橋爪くんから告白とキスをお願いします」







「は??」






雷…………うわ、嫌そう。

どうみても好きじゃないもんな。

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