先輩の彼女にしてもらいました
バスケをしているとなにもかも忘れられる。

他のことなんて、どうだってよくなるんだ。

ゴールポストに向かって、思い切り高くジャンプする。

この瞬間、本当にこのままどこにでも飛んでいける気がするんだ。

なんでも、出来る気がするんだ。

ダンッ

あー、やっぱ気持ちいいな。

この一瞬のために、俺は生きている。

派手にダンクシュートを決めるとまた、黄色い声援があがり、見ないようにしていたのにやはりそちらを、見てしまっていた。

顔を赤くしたその子が、瞳を潤ませている。

じっとしていられないのか、拍手しながら軽く跳ねている。

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