先輩の彼女にしてもらいました
「つばさ先輩と付き合ってるって言って断れよ。そしたら相手も引き下がるだろ」

時田くんはいつの間にか、私とつばさ先輩とのことを知っているようだった。

つばさ先輩は、大谷さんとも相談して、私と付き合ってることは当分内緒にすることにしたけれど、数名のバスケ部員達には周知したらしい。

つばさ先輩は、アイドル的な人気があるので、私がファン達から、いびられたりしないようにとの配慮らしい。

「つばさ先輩とのことは、言わないよ。付き合ってるひとがいるって断ってくるよ」

「いや、それがさ、またあの人なんだよ、柔道部の海江田って人。もう5回めだろ。しつこいよな」

「えー、あの人また」

その名前を聞いただけで、ちょっと身震いする。

柔道部のその人は、私のことをどこかで見て一目惚れしたとかで、しつこく告白してきて断ってもしばらくするとまたこうしてやってくる。

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