先輩の彼女にしてもらいました

胸のことを、面白おかしくネタにされたり、アキちゃんの彼氏との仲を疑われたり、思えば県大会記録を出したあたりから私は1人浮いていたんだ。

100メートル走の県大会記録のタイムを出したのは中2の春で、その時の私は痩せっぽちで、胸もおしりもぺったんこだった。

だけど、その後、女性らしく成長するにつれ体型が変化してきて、どんなに元に戻そうとしてもどうにもならなかった。

それと同時にタイムが落ちていき周りの期待に応えられずに苦しみだし、どんどん陸上を続けていくのが嫌になっていった。

だけど、胸が大きくなって失ったものは、それだけではなかった。

男子たちに、やたらと騒がれだして注目され始めた私を、3人は快くは思わなかった。