先輩の彼女にしてもらいました
「おい大丈夫かよ?」

成田くんが、私の背中に手を触れたのでビクッとした。

「嫌っ」

思わず叫んで、教室の反対側に逃げ出そうと
したら成田くんに腕をつかまれて止められた。

「に、逃げんなよ。なんだよ、いっつも俺からは逃げようとばかりするくせに、さっきの奴には嬉しそうに尻尾ふってべたべたしやがって、ムカつくんだよ、そういうのがっ」

凄い勢いで、怒っている彼に、怖くてなにも言いかえせない。

腕の力も強くて振り払えない。

こわい、それに成田くんどうして、そんなに怒っているの?

次の瞬間に私は彼に抱きしめられていた。
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