先輩の彼女にしてもらいました
「あ、いや思い当たることは、いろいろあって絞りきれないんだけど」

俯いて、ハーっとため息を吐いた。

岳に言われなくても、俺が欠点だらけの人間なのはわかってるけどさ。

だけど、急に彼女の態度が変わるようには思えないんだけどな。なにか、やらかしてしまったとしたらやはり、あの日の俺の発言がいけなかったのか。

彼女が、ブレザーを脱いで来たあの日、朝練に来た時から、ちょっと心配だった。

休み時間にちょっとだけ様子を見に行くつもりで、平気そうな顔が見れたらすぐに戻るつもりだった。

声をかけるつもりもなかったんだけれど。

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