先輩の彼女にしてもらいました
岳に言ったら絶対吹き出されそうだな。

こんな俺、自分でも信じられないくらいだ。

けど、彼女が凄く繊細な人だってわかっていくにつれ、その気持ちが強くなった。

彼女は、気持ちに余裕がなくなると呼吸困難に似た発作が起きるのを何回か見たことがあるから。それは精神的なショックが引き金になるようだった。

だからなるべく、優しくしたいし、大切にしたいんだ。

「今度の部活休みはどこ行きたい?いつも俺んちだから、たまには外でデートでもいいよ」

「でも私、人混みが苦手だから、また先輩のおうちがいいです」

「え、また?でもどっか行きたいもんじゃないの?いつも俺の部屋なんて面白くないだろ?」
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