先輩の彼女にしてもらいました
「大丈夫だよ、急がなくてもゆっくりでいいから。俺は君のことを大切にしたいから、ちゃんと待てるよ」

半分ほんとで半分強がりの俺の本心だった。

出来ることなら、彼女を1日でも早く自分のものにしたいっていうのが本音だけど、少なくとも今日のこのタイミングではないような気がした。

リビングの隅で座り込む彼女を抱き抱えて、ソファに座らせた。

「何か飲む?アイスティーだよね?」

「うん」

毎週水曜日に、彼女が、遊びにくるようになってからは、うちの冷蔵庫にはなぜかちゃんとアイスティーが入っている。

多分姉貴だろうな。桜に気を使いつつもこっそり俺の応援をしてくれているありがたい姉だ。

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