先輩の彼女にしてもらいました
「バスケしよ、バスケ」

先輩が私の腕を引っ張って、ゴール下へ連れていく。

後ろにまわって、シュートの仕方を教えてくれるけど、ドキドキして先輩の説明が、頭に入らない。

「そう、右手はこうで、左手をこうして」

「はい」

「こっちの手はそえるだけで」

彼が、私の後ろに立って、手をとってシュートの基本を教えてくれる。

「えーっと、それでバッてジャンプして、バンってネットにいれて」

でも、教え方はあまり上手じゃなさそう。

天才ってこんなものなんだよね、先輩は、才能と感覚でやってるんだろうな。

ちょっと笑いをこらえていた。

でも、先輩の大きな手に触れられて、ラッキーだなってこっそり思った。

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