先輩の彼女にしてもらいました
知らなかった、そんな話。

先輩が、全国レベルの選手なのは知っていたけど、うちの高校に入る時にそんないきさつがあったなんて。

つばさ先輩は、桜さんのために進路を決めちゃうくらい、好きだったってことなんだろうか。

聞きたくなかったな、そんな話。

勝手に、目がベンチの桜さんを見つけてしまう。

チームのTシャツを着た彼女はすらりとした長身に色白で大人びている雰囲気の美人だ。

髪をアップにしていてやはり、今日も輝くほど綺麗だ。

気がつけば第2クオーターが始まっていて、いつのまにかつばさ先輩は交代していた。

バスケはハードなスポーツだから、同じメンバーが、ずっと出続けることはあまりないみたいだけど、何回でも交代できるから、また後半にはでてくるだろう。

多分、つばさ先輩以上に爆発的な得点力のある選手はT高にはいないはず。

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