先輩の彼女にしてもらいました
「次の対戦相手はT高か、3年連続インハイ全国進出はうちが阻止してやろうぜ」

「おうっ、思った通りつばさに、頼ったチームだからな、あいつさえ潰せば終わりだよ」

「あいつを俺らで潰してやろうぜ」

試合が終わって、興奮冷めやらぬ私は、斜め前に座っているジャージ姿の2人の会話を聞いてしまい、背筋がゾッとした。

よく見ると、2人ともN高のジャージを着ていた。

次の決勝戦であたる対戦チームは確かN高だったはずだ。

N高はアキちゃん達が進学した高校で、あらゆるスポーツで全国レベルの実力を有する高校だ。

私にとっても、実は思い入れのあった高校だった。

だけどスポーツをする人が、あんなひどいことを言うなんて信じられない。

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