先輩の彼女にしてもらいました
「潰してやる」なんて物騒な言葉がなにを意味するのか考えただけでも怖かった。

その2人が席を立ち観客席の階段を上がっていくのを、目で追っていた。

「すずなちゃん、パパったら電話してもでないからちょっと車を見てくるね。すずなちゃんも先輩に会っておいでよ。あとで電話するねっ」

試合会場までは、沙織ちゃんのお父さんに車で送ってもらっていた。

沙織ちゃんと一旦別れて、私はどうしても気になって、さっきのN高の2人を探した。

まだあまり、遠くには行っていないはず。

トイレの前でもう1人を待っているのか、先程のN高生の1人はすぐに見つかった。

つばさ先輩くらい背が高くて、ガタイのしっかりしているその人はスマホをいじっていた。

私はすごく躊躇したけれど、思い切って話かけてみた。


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