先輩の彼女にしてもらいました
私は言われた通りジャンプして、シュートを打つけれど、

ガコンッ

変な音がして、はずれたボールが跳ね返る。

先輩は、素早くボールをとって、軽々とネットに放り投げゴールする。

何回かこれの繰り返しで、ようやく6回目にやっと私もネットにいれられて、嬉しくなって、思わずピョンピョン跳ねてしまう。

「やったー」

歓声をあげて、子供みたいに喜ぶ私は、前から歩いてきた先輩に、またボールを渡された。

それから、先輩は少しかがんで私のふともものあたりに腕をまわして、そのまま軽々と抱き上げてしまった。

「キャッ」

立ったままの体勢でそのまま抱き上げられた私は下を見る。

あ、足が宙に浮いているーー。

「ほら、飛んでるみたいだろ、こうしたら」

先輩は、少年みたいに無邪気に笑っていて、いやらしさなんて微塵も感じない。

「う、うん」

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